「スカイ・クロラ」DVD&Blu-ray発売記念 押井監督×川井憲次氏トークショー
『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』発売を記念して、押井守監督と音楽の川井憲次氏によるトークイベントが去る3月13日(金)、渋谷HMVにて行われた。
あいにくの雨にも関わらず、会場には熱心なファンが集まった。
『スカイ・クロラ』DVD、Blu-ray、そしてコレクターズエディション、という形で販売になりました。
押井監督監修ということで、すごいコレクターズエディションが完成しましたが、どこにこだわられたのでしょうか?
缶(ゴールドメタルボックス)ですね。
この缶を作るのが結構大変だった。
「何でこんなに高いんだ?」と思う方もいるかも知れないが、この缶にかなりお金を使っているのかなという気がしている。
普通のパッケージ用の缶と違って、かなりしっかり作って欲しいとお願いした。
留め金を付けて、逆さまにしてもフタが開かないようにとか、おせんべいを入れても湿気らないようにとか。(会場笑)
かなり細かく指示を出した。最初は、ブリキ缶のようなものだった。
「これじゃ嫌だな」と思って、「軍用の真鍮の匂いのするようなものを」と言ったら、塗装なんだけど、本当の真鍮みたいになった。
「油が染みてたらいいいよな」と言ったり、「CAUTION」とか「DANGER」みたいなシールも何年経っても元の状態で結構味が出るように、金属の表面に印刷してもらった。シールは、紙で貼った方が安いんだけど、はがれて来たらみっともない。
こういうことをやっているうちにだんだん、もしかしたら高くなったのかも知れないという気がしている(笑)。
買った方は、ご存知かも知れませんが、中に「散香」の対地攻撃型「散香 マークB bis」のプラモデルが入っています。
これが、もしかしたら単価でいうと、一番高いかもしれない。
限定生産だったので、どうしても安くならなかった。しかも完全に完成品になっているので、こんなふうに高くなってしまった。出来については、満足している。
僕自身は、おまけは別として、今回は、画質、音質、中身やクオリティ、特に画面のクオリティに関しては、かなり頑張れたと思っている。
Blu-rayをご覧になられた方は、おわかりかも知れませんが、DVDと比べると、やっぱりかなり良くなっていますね。
特に冒頭、中盤とかの雲海のシーンですが、これまでは、僕らが作業上、モニターで見ていてもよくわからなくて、スクリーンで確認するしかなかった雲の動きの部分が、かなりクリアに出ていた。雲の切れ端の末端部分は、絶えず変化しているが、その辺の僕らが手作業でやった部分は、ほぼ基本的に再現されている。
細かく色々な問題があって、もちろんスクリーンと同じということはあり得ないが、なるべくスクリーンに近い感覚でやった。
テロップにコントラストを入れて読みやすくしたりといったビデオでしか出来ないようなこともちょっとやっている。
現場の技術者には、ハードルの高い作品だった。
青空というのが、一番難しかった。僕が今まで関わったマスタリングした作品の中では、「かなりやれたかな」と思う。
≪前のページへ 次のページへ≫
